穴の内径寸法を測定するには(その2)


前回は、シリンダーゲージを使った穴径の測定方法について述べました。
今回は、三点式内側マイクロメータという測定器具を紹介します。
測定する穴径に合ったマイクロメータを使います。写真の物は、ミツトヨ製で穴径50~63mm用の内側マイクロメータです。
穴の明いた基準ブロックで0点を確認してから測定します。
ラチェットを効かせて穴径を数回計り、測定値を出します。測定には熟練が必要との事。
また、シンブルの数値は外測マイクロメータとは、反対向きになりますので注意が必要です。

明治安田生命川崎支社からエコキャップ貯金箱運動の感謝状をいただきました


川崎工場では、明治安田生命川崎支社が行っている「ペットボトルキャップの貯金箱運動」に協力しています。この度、明治安田生命川崎支社から感謝状をいただきました。
本年2月で回収したペットボトルキャップが74,390個。86.5人分のポリオワクチンになったそうです。

集めたキャプは、明治安田生命川崎支社が集め、開発途上国の子どもたちにワクチンを送っているNPO法人である「世界の子どもにワクチンを日本委員会」に渡しています。

 

 

ワクチン・注射器等購入の費用をワクチン一人分で考えると・・・
・ポリオ(小児マヒ)  約20円→キャップ 400個
・BCG(結核)     約7円→キャップ 140個
・はしか        約95円→キャップ 1850個
・MMR(3種混合)  約114円→キャップ 2200個
・DPT(ジフテリア・百日咳・破傷風)約9円→キャップ 180個
【ユニセフ。サプライディビジョンによる概算】

64チタンのBTA加工

 

64チタンの内外削と丈ヅメ施工です。BTAはφ54貫通孔加工です。穴の表面が少しザラついているのが分かりますでしょうか。内径は、寸法精度は±1.0で施工いたしました。

 
64チタンは、米国のASTM規格では、ASTM B348 Gr5になります。従って、64チタン材料をGr.5と呼ぶこともあります。材料の化学成分でアルミが6%、バナジウムが4%含まれているので64チタンなんだそうです。T-6Al4Vという表記もあります。
機械的性質では、ほぼ一般鋼やステンレスと同じですが、軽い・強い・耐食性に優れる点では一押しです。しかし値段が。。。 従って、航空機エンジン部品・ガスタービン部品、舶用部品等、さらに医療ではインプラントや人工骨に使用されています。驚きですね、用途に夢がありますね。宇宙にも行っていますよ。
当社では、純チタンへのBTA加工も行っています。チタンのBTA施工をされたい方は、ぜひご相談ください

オニ(鬼)ブレって何?


お客様の所を訪問したら、オタクでもオニブレを使っているんですね~。と聞かれました。ブログのメニューから日本高速削孔の説明ページへ行くと、上の写真が掲載されています。よく見ていましたね。黒皮丸棒の中間にボルトで固定されたリングが取り付けられています。これがオニ(鬼)ブレです。オニブレを振れ止めで受けているんです。これで、長尺の黒皮の製品でも、精度の良い深穴加工ができます。
先人の知恵はスゴイです。

BTA加工で明けた穴の内径って、どうやって計るの?

BTAで加工した穴の端面に近い部分は、ノギスでも寸法が計れますが、端から離れた所の寸法はどうやって計るのでしょうか?端面から離れた所の内径は、上の写真のシリンダーゲージで測定します。このシリンダーゲージは、箱に書かれている様に、穴径が160~250mm用です。
写真の右からダイヤルゲージ、握り、外筒、測定子の部位で構成されています。
マイクロメータで測定する内径寸法をセットし、それに測定子の寸法を合わせ、ダイヤルゲージの0(ゼロ)点をセットする。穴を測定し、穴径の寸法変化をダイヤルゲージの目盛りの変化に置き換えて寸法を測ります。
長尺の穴の内径を計るのに、外筒が1M以上のシリンダーゲージもあります。

深穴明けの加工方式とは?

深穴加工方式としては、
①ヘッド回転方式(ワーク固定方式)
非対称な偏芯穴の加工に使われます。ワークが固定で、ヘッドを回転させて深穴加工を行います。この方式では、芯ずれが大きくなりがちです。
②ワーク回転方式
一般的なBTA方式の深穴明け加工機に多く見られるタイプです。ワークを高速に回転させ、ヘッドは固定のまま送り、ワークに食いつかせて深穴加工を行います。
この方式では、芯ずれの値を少なくできます。
③ワークおよびヘッド両回転方式
ワークとヘッドが互いに逆回転する方式で、長尺の棒材に対して同心度の精度が良い深穴加工を行う理想的な方式です。

当社の川崎、広島、九州の3工場では、上記①および②のBTA方式深穴明け機械を所有しております。

深穴加工(ビーテーエー加工)って何ですか?

 L:穴の深さ  d:孔の直径

深穴加工(ビーテーエー加工)とは、その深さと直径の比(L:d)によって定義され、通常10:1より大きい穴の加工が深穴加工と呼ばれています。
深穴明け加工の方式としては、BTAとガンドリルがあります。一般的には、小径の穴はガンドリルで、それ以外の穴加工は一般的にBTA方式の深穴加工が適用されています。深穴明け加工は、アルミニウム、銅合金などから超合金に至るまで様々な材料に使用されています。実際に施工されている一般鋼、クロモリ鋼や窒化鋼では、精度の制限はありますが 40:1 以上の施工実績があります。
BTA施工内容としては、L1加工と呼ばれる公差がラフな前加工と、穴明け後にハメ合い公差を得るためにホーニング施工を行う前処理として行われる深穴加工があります。特に、ホーニング下と呼ばれる深穴明け加工には、精細な穴加工公差、真円度、真直度、同軸度などが求められます。その為に、真直度を向上させ、切削効率をアップした専用のBTAマシンが必要です。BTAマシンの特徴として、高圧の切削油を使用して、切れ刃の潤滑・冷却そして切粉の排出を行って切削効率を助けています。詳しくは、ホームページをご覧ください。