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長尺材料のBTAトンボ加工実績


長さ2.6メートルの窒化鋼SACM645へφ24の貫通孔をトンボで施工しました。
長手中央部での孔の段差は、2本ともに0.5mm程度。
材料固定で、ヘッドが回転するタイプのBTA機械を使用しました。

長尺の材料へのBTA加工(トンボ加工)


クロモリ鋼Φ60×約3Mの材料にφ44の通し穴。
両端からBTA加工(深孔明け加工)をしています。穴の中を流体が流れますので、わずかな段差は問題ありません。長尺物ですのでBTA加工中は振れ止めで中央を押さえています。
この製品の注文指示は、BTA加工後、両端の穴をセンターとして外周を決まった寸法へ加工する内外削加工でした。

トンボ加工とは、上図の様に、長尺材料の半分くらい迄深穴加工をした後、材料を反転して反対方向からも深穴加工をして深穴を貫通する方法です。当社のHPの加工能力の所で「両端から加工」の意味になります。上記図中でのL1というのは、旋盤荒加工(荒引き)の事です。

この場合、穴が重なる部分に微小な段差ができますので、水や油穴等に向きます。また、精細な加工を行う場合の下穴の用途としても使われます。さらに精細な穴を加工するには、カウンター用のヘッドを使って+0、-0.3mm の様な公差で穴を拡げて仕上げます。

カウンターヘッド

なぜト ン ボと言うのか諸説あるようですが、トンボが空中で急に反転する所から来たようです。歌舞伎の蜻蛉をきるという宙返り(とんぼ返り)からという説も。
トリビアですが、旋盤のバイトは(ドイツ語のノミ、英語の噛むという説も)の様に西洋の言葉では無いようです。

アルミ長尺材のBTA施工

 アルミ材のBTA施工(下穴)の写真です。
孔径が300mmを超え、長さが約4Mです。
下穴ですのでトンボ加工ではなく、一方向からトレパニング加工しています。
両端からBTA施工するのをトンボ加工と言いますが、一方向からBTAを行うのをストレート加工と言います。
写真の左に置かれているのがトレパンで残った芯材です。芯材の写真奥側にヘッドが貫通する時にできるツバが残っているのが分ります。
この後でお客様指定の仕上がり寸法に再度BTA加工を行いました。