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小径ワークのBTA加工


小型BTA機械での加工後の写真です。
S45C材へΦ55の貫通孔を加工しました。
端面加工と面取りをしている側がプレッシャーヘッドのアタッチメントに装着されて自動で芯が出ます。
反対側は帯を引いていてチャック側。帯をダイヤルゲージを使って芯出ししています。
黒皮製品で数量が多い物でも芯出しを素早く正確に行うことができます。

BTA加工ヘッドの切レ刃


今日はヘッド回転方式のBTA機械の切削現場からお伝えします。
SCM440材料へφ17mm × 1,200mm肩止めの深穴明け加工をおこなっているヘッドです。

写真左は刃がろう付けでヘッドに装着されている従来からあるタイプです。
写真右はカートリッジ式の超硬チップをヘッドの先端にネジ止めするタイプです。
チップ式の方は刃が3段になっており、刃先の抵抗も小さく、切粉も細くなり、ヘッドやボーリングバー内での切粉詰まりも少なくなると思われます。
深穴明け加工の切削回転数と送りは、過去の加工実績を元に、熟練したオペレータが実際の切削を行いながら調整しています。

MCナイロン材料のBTA加工

当社の小型BTA機械で深穴加工中のMCナイロン材料です。
一般鋼材への深穴明け加工を連想するBTA機械ですが、やわらかいMCナイロンへも深穴明けが加工です。
樹脂製品やご検討中の材料でBTA加工を検討されている方、お問い合わせ下さい。

丈が短い製品のBTAは、材料の連個取りを計画してください

ノコ切断後のSUS材
一般鋼やステンレス材料で丈の短い素材のBTA加工の依頼がよくあります。
その様な時は、写真の様に数個つないで1本の素材にBTA加工をします。その後でノコ切断します。
欲しい丈寸法にノコ切断代を含んだ素材を1本用意するだけで、写真の様な製品を準備できます。
詳しくは、弊社営業マンにお問い合わせ下さい。
切断後の製品が並んで列を作っているように見えたのでパチリ!

「振れ止め」って何ですか?


振れ止めとは、長尺材料の深穴明け加工を行う場合、加工される材料の長さの途中を受けるようしたローラーが付いた部品です。
振れ止めを付けることで、同軸度を小さくするような高精度の加工ができます。

材質SACM645、長さ4,100mmのシリンダーのBTA加工の動画です。振れ止めが付いていますね。

長尺材料のBTAトンボ加工実績


長さ2.6メートルの窒化鋼SACM645へφ24の貫通孔をトンボで施工しました。
長手中央部での孔の段差は、2本ともに0.5mm程度。
材料固定で、ヘッドが回転するタイプのBTA機械を使用しました。

多能工とOJT


当社のBTA加工機械は、今年に新設されたものから創業当時からメンテナンスをして稼働し続けているているものがある。
写真は、小型のBTA機械に2人のオペレータが付いている珍しいシーンだ。右側のオペレータは違うタイプのBTA機械を操作している。
彼は、忙しいスケジュールの合間をぬって、他のオペレータと一緒に作業する事で、双方に新しい気づきや発見が生まれます。また別のBTA機械を操作する多能工へと成長するきっかけにもなるでしょう。

BTA加工とは・・ 偏芯加工・偏芯孔加工編

BTA方式の深孔明け機械は、旋盤の様にワークを回転させて、その端面からカッターを装着したヘッドを送って行き、穴を掘っていくイメージです。この場合ヘッドは、固定しています。ヘッドを回転させる方式の深孔明け機械もあります。詳しくは、こちらのページを参照ください。
ガンドリルは、ワークを固定し切れ刃を送って行き、穴を掘っていきます。これと同じ様にワークが固定で、BTA方式のヘッドを回転しながら穴を掘っていく方式もあります。この場合は、偏芯した位置に径の大きな深穴を明けるのに適しています。写真は、角型の異形の材料の端面から反対面に向けてΦ40×300mmの深穴を貫通ではなく止め穴で明けています。
この偏芯加工ができる深孔加工機は、当社の川崎工場と九州工場に各1台設備されています。下の写真は、九州工場で加工した、大径の穴が偏芯で明いている製品です。誤作ではありませんので、念のため。。。。 偏芯加工、偏芯孔加工、偏心深穴加工とも呼ばれています。


偏心穴加工は、左の穴明け方式の1番ヘッド回転方式です。製品が固定されていて、ヘッドが回転して深穴をあけます。ケガキ線でマーキングされた位置に深穴加工を施工します。

長尺の材料へのBTA加工(トンボ加工)


クロモリ鋼Φ60×約3Mの材料にφ44の通し穴。
両端からBTA加工(深孔明け加工)をしています。穴の中を流体が流れますので、わずかな段差は問題ありません。長尺物ですのでBTA加工中は振れ止めで中央を押さえています。
この製品の注文指示は、BTA加工後、両端の穴をセンターとして外周を決まった寸法へ加工する内外削加工でした。

トンボ加工とは、上図の様に、長尺材料の半分くらい迄深穴加工をした後、材料を反転して反対方向からも深穴加工をして深穴を貫通する方法です。当社のHPの加工能力の所で「両端から加工」の意味になります。上記図中でのL1というのは、旋盤荒加工(荒引き)の事です。

この場合、穴が重なる部分に微小な段差ができますので、水や油穴等に向きます。また、精細な加工を行う場合の下穴の用途としても使われます。さらに精細な穴を加工するには、カウンター用のヘッドを使って+0、-0.3mm の様な公差で穴を拡げて仕上げます。

カウンターヘッド

なぜト ン ボと言うのか諸説あるようですが、トンボが空中で急に反転する所から来たようです。歌舞伎の蜻蛉をきるという宙返り(とんぼ返り)からという説も。
トリビアですが、旋盤のバイトは(ドイツ語のノミ、英語の噛むという説も)の様に西洋の言葉では無いようです。