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ホーニングって何ですか?


ホーニング(honing)加工という言葉があります。honeは英語で砥石で研ぐという意味になります。加工物の内径を精密に仕上げるのに必要な加工工程がホーニングです。左の写真がホーニングのヘッドです。砥石が付いた部分を穴の内面に押し付けながら回転し、往復運動させます。円筒状の補冶具により押し付けるのですが、油圧式・機械式・手動式があります。
はめあい公差でH7、H8で穴を仕上げる時などに、BTA加工をしてからホーニングを施工します。
穴の内径がφ60mmの場合、H7の穴のサイズが 60~60.030の範囲(30μ)に入っていなければなりません。当社では、ホーニング前にホーニング下のBTA加工と言って、寸法を 59.7~60.0mm の範囲で施工し、この後で、お客様指定の公差にミートするようにホーニングを施工します。
下の写真はφ60mmのホーニング施工後の製品です。穴の部分を拡大してみると斜めに線が入っている様に見えます。これは、クロスハッチ(綾目)と言って砥石を穴の内面に押し付けながら回転し、縦型のホーニング加工機だと上下の往復運動させるとホーニングの砥石の条痕が綾目になります。
クロスハッチは、油圧シリンダーなどの各種シリンダーの内面で潤滑油を保持するなどの働きがあります。
 孔部の拡大

各工場で加工能力のちがいはありますか?

当社は、本社・川崎工場、広島工場(三次市)、九州工場(北九州市)の3工場で操業しております。


3工場が所有しているBTA方式深穴明け加工機械の大きな加工能力の違いはありません。詳しくは、ホームページを参照してください。

各工場の特徴としては;
川崎工場は、BTA方式深穴明け加工機が8台と、他工場の2倍の台数があります。
広島工場は、加工可能穴径が750mmと一番大きいです。
九州工場は、最大加工径200mmmの偏芯穴加工が可能なBTA機械を所有しています。偏芯穴加工機は川崎工場にも設置してあり、こちらは最大加工径が65mmです。下は偏芯穴加工後の製品写真です。

また、材料持ちでの加工、内外削、ホーニング加工等もお受けいたします。詳しくは、各工場にお問合せ下さい。

深穴加工で「振れ止め」って何ですか?


長尺材料の深穴明け加工を行う場合、加工される材料の途中を振れ止めで受けることで、同軸度を小さくするような高精度の加工ができます。

下は、材質SACM645、長さ4,100mmのシリンダーを振れ止めを使って深穴加工を行っている動画です。

トンボ加工って何ですか?


トンボ加工とは、上図の様に、長尺材料の半分くらい迄深穴加工をした後、材料を反転して反対方向からも深穴加工をして深穴を貫通する方法です。当社のHPの加工能力の所で「両端から加工」の意味になります。
この場合、穴が重なる部分に微小な段差ができますので、水や油穴等に向きます。また、精細な加工を行う場合の下穴の用途としても使われます。
上記図中でのL1というのは、旋盤荒加工(荒引き)の事です。

なぜト ン ボと言うのか諸説あるようですが、トンボが空中で急に反転する所から来たようです。歌舞伎の蜻蛉をきるという宙返り(とんぼ返り)からという説も。
トリビアですが、旋盤のバイトは(ドイツ語のノミ、英語の噛むという説も)の様に西洋の言葉では無いようです。