BTA加工の知識」カテゴリーアーカイブ

高機能材料と深穴加工の進化

金属材料および機械加工可能なナイロン樹脂などへの深孔加工された部品・製品は、さまざまな分野で使用されています。
近年は、チタン・インコネル・ハステロイ等の高温・耐腐食または航空宇宙分野で使用される部品も増えており、当社の深穴加工の技術が生かされております。
また、円筒型スパッタリングターゲットの穴加工もあります。様々な材質へのBTA方式深穴加工の技術が要求されており、お客様と一緒にその開発を行っております。時には高精度に、時にはコスト低減にと、深穴加工の進化は、これからも続きます。

BTA加工品はたくさんの業種の色々な製品に使用されています

当社のパンフレットには、様々な分野で活躍するBTA施工品をまとめています。

右下の射出成形機のシリンダーやスクリューは有名なので多くの方がご存じです。
また、左上の風力発電、掘削管、海底ケーブルの中継器ケースなど、皆様があまり知らない所にもBTA加工品が使われています。しかも深海に沈む海底ケーブルの中継器は銅合金製なんです。
その他にインコネルの飛行機部品、ロケット部品へのBTA加工も行っています。
車のショックアブソーバーにBTA加工材料を使っています。強度や軽量化を狙っているのでしょう。
皆さんも、もしかしたら今加工している部品は、一度BTA加工してからの方が短時間で仕上がるのでは。。。と思う物はありませんか? 皆様からのお見積もりをお待ちしております。

BTA加工とは・・ 偏芯加工・偏芯孔加工編

BTA方式の深孔明け機械は、旋盤の様にワークを回転させて、その端面からカッターを装着したヘッドを送って行き、穴を掘っていくイメージです。この場合ヘッドは、固定しています。ヘッドを回転させる方式の深孔明け機械もあります。詳しくは、こちらのページを参照ください。
ガンドリルは、ワークを固定し切れ刃を送って行き、穴を掘っていきます。これと同じ様にワークが固定で、BTA方式のヘッドを回転しながら穴を掘っていく方式もあります。この場合は、偏芯した位置に径の大きな深穴を明けるのに適しています。写真は、角型の異形の材料の端面から反対面に向けてΦ40×300mmの深穴を貫通ではなく止め穴で明けています。
この偏芯加工ができる深孔加工機は、当社の川崎工場と九州工場に各1台設備されています。下の写真は、九州工場で加工した、大径の穴が偏芯で明いている製品です。誤作ではありませんので、念のため。。。。 偏芯加工、偏芯孔加工、偏心深穴加工とも呼ばれています。


偏心穴加工は、左の穴明け方式の1番ヘッド回転方式です。製品が固定されていて、ヘッドが回転して深穴をあけます。ケガキ線でマーキングされた位置に深穴加工を施工します。

長尺の材料へのBTA加工(トンボ加工)


クロモリ鋼Φ60×約3Mの材料にφ44の通し穴。
両端からBTA加工(深孔明け加工)をしています。穴の中を流体が流れますので、わずかな段差は問題ありません。長尺物ですのでBTA加工中は振れ止めで中央を押さえています。
この製品の注文指示は、BTA加工後、両端の穴をセンターとして外周を決まった寸法へ加工する内外削加工でした。

トンボ加工とは、上図の様に、長尺材料の半分くらい迄深穴加工をした後、材料を反転して反対方向からも深穴加工をして深穴を貫通する方法です。当社のHPの加工能力の所で「両端から加工」の意味になります。上記図中でのL1というのは、旋盤荒加工(荒引き)の事です。

この場合、穴が重なる部分に微小な段差ができますので、水や油穴等に向きます。また、精細な加工を行う場合の下穴の用途としても使われます。さらに精細な穴を加工するには、カウンター用のヘッドを使って+0、-0.3mm の様な公差で穴を拡げて仕上げます。

カウンターヘッド

なぜト ン ボと言うのか諸説あるようですが、トンボが空中で急に反転する所から来たようです。歌舞伎の蜻蛉をきるという宙返り(とんぼ返り)からという説も。
トリビアですが、旋盤のバイトは(ドイツ語のノミ、英語の噛むという説も)の様に西洋の言葉では無いようです。

BTA加工って何ですか?

深穴加工(BTA加工)とは
BTAとは、Boring  &Trepanning Associationの略(ボーリングとトレパニング加工)で、金属加工での重要な工程である深穴の切削加工です。高速で面粗度の良い深穴加工(深孔加工)を行える特徴があります。
下図の様に、ポンプで加圧された高圧の切削油が加工物に接したプレッシャーヘッド(圧力頭)に送られ、明けられた穴とボーリングバーの間隙を通って刃物に達し、切粉と共にボーリングヘッドとボーリングバー内を通り抜け、切粉受とマグネットフィルターを通過してタンクに戻ります。詳しくは →コチラから

sakkou_BTA

 

 


材質:SACM645 4,100mmシリンダーの深穴明け加工(BTA加工)中型のBTA機で加工中の動画

アルミ長尺材のBTA施工

 アルミ材のBTA施工(下穴)の写真です。
孔径が300mmを超え、長さが約4Mです。
下穴ですのでトンボ加工ではなく、一方向からトレパニング加工しています。
両端からBTA施工するのをトンボ加工と言いますが、一方向からBTAを行うのをストレート加工と言います。
写真の左に置かれているのがトレパンで残った芯材です。芯材の写真奥側にヘッドが貫通する時にできるツバが残っているのが分ります。
この後でお客様指定の仕上がり寸法に再度BTA加工を行いました。

偏芯孔加工

 板状の材料の2つの端面からBTAを施工し、直角2方向の2つの穴の先端が交わっています。
軸回転のBTA機械を使えば、材料固定で自由な位置に孔を明けることができます。
油圧のシリンダーブロックなどによく使用されています。
偏芯孔のBTA施工をお考えの方は、お問い合わせください

BTA施工後にノコ切断しま~す!

各工場にノコが設置されています。川崎工場にはアマダのバンドソーがあります。
素材を何個かまとめ、BTA施工をしてから短尺に切って納品することがあります。
バンドソーはほんとうに重宝してます。
ご注文、待ってまーす!