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トレパニング加工は、芯材を残して金属の深穴加工をします


トレパニング加工は、芯材を残して金属のボーリング加工をします。
写真はトレパンイング加工を4本行った後で、芯材も4本残っています。
カサの部分は鋭利なので怪我をしないように、刃先を潰したり、緩衝剤で覆ったりします。

 

 

 

 

トレパニングヘッド
トレパニングヘッドの断面はこのようになっていて、材料の中心部を残して深穴明けを行います。

trepanning-tool

 

トレパンヘッドに取り付けられた円周上に並んだチップが、負荷分散をしながら切削を行います。

写真はBotek社のトレパニングヘッドです。

 

 

Trepancore
左の写真は、径が約300mm x 長さ約5Mのトレパン加工です。
トンボして両端からトレパン加工をしたので、長手の中央部にカサができています。

止め孔加工

材料を貫通せずに途中で止める深穴加工があります。止め孔加工と呼んでいます。
止め孔を指定する時は、工具先端の傾斜が始まる位置を指定する「肩止め」と先端の寸法を指定する「先端止め」があります。
上図の2段穴の様に先に明けた穴寸法より大きな穴を追加工する場合があります。
多段穴加工でもスピンドル材料の様に厳しい公差が要求される場合もあります。
穴寸法にはめあい公差が適用される場合はホーニングを施工し100分台の交差に入れます。
孔が貫通していない止り穴の場合、孔のサイズで少し変わりますが、底面から40mm程度はホーニングができません。
下図はΦ100のバー材にΦ50のBTA施工を行い、刃先の肩までの寸法を500mmで止める孔を加工した場合です。この場合、先端までの寸法は約514mmになります。